この記事の内容
八代市からお越しになるお客様と話していて、この時期に必ず出てくるのが「最近、肌が敏感になった気がする」という言葉です。今まで平気だった化粧水がしみる、頬だけ赤くなる、朝はよくても夕方にはつっぱる。そうしたときに真っ先に考えるのが、化粧品を変えることではないでしょうか。ただ、施術歴20年のあいだに見てきた限りでは、化粧品そのものより、使い方と生活の側に理由が隠れていることのほうが多くありました。特に残暑の続く8月は、汗と紫外線と冷房が重なって、肌がいつもと違う反応をしやすい時期です。この記事では、化粧品を替える前に一度確認していただきたい項目を並べたうえで、肌の温度に近い32℃という考え方をホームケアにどう生かすかをお伝えします。ご自分へのご褒美の時間を、負担ではなく楽しみに変えるための整理だとお考えください。
敏感肌と決めてしまう前に、今の肌を見てみる
もともとの性質なのか、今だけの状態なのか
敏感肌という言葉は幅が広く、生まれつき刺激を受けやすい方もいれば、季節や体調によって一時的に不安定になっている方もいらっしゃいます。この2つは同じように見えて、対応がまったく違います。もともとの性質であれば長く付き合う前提で考えますが、今だけの状態であれば、原因になっていることを減らすだけで落ち着いていくことが少なくありません。
ご来店のときに私がまずうかがうのは、いつからその感じが出ているかという点です。今年の夏に入ってからなのか、去年も同じ時期に同じことがあったのか。この2つが分かるだけで、考える方向がずいぶん絞られます。ご自身でも、思い出せる範囲で時期を振り返ってみてください。
しみるのは全体か、決まった場所だけか
頬の高い位置だけ、小鼻のわき、あごのライン。しみる場所が決まっている場合、その部分だけ表面が薄くなっていたり、こすれていたりすることがあります。全体がしみるのか、一部だけなのかで、見直す場所が変わります。
お客様に鏡を見ながら指さしていただくと、ご自身でも「ここだけだ」と気づかれることがよくあります。全体の問題だと思い込んで基礎化粧品をすべて替えるより、その一部に負担がかかっている理由を探すほうが早いことが多いのです。
肌のせいではなく、手の動きが原因のこともある
洗顔のときに指の腹で強くこすっている、化粧水をつけるときにパンパンと叩いている、タオルで押さえるつもりが拭いてしまっている。こうした手の動きは、ご自身では自覚しにくいものです。20年見てきて、思っている以上に多いのがこの手の動きの問題でした。
施術のときに、私が実際にお客様の手を取って一緒に動かしてみることがあります。力の入り具合を体で覚えていただくと、その日から変わる方もいらっしゃいます。文章で読むより、一度確かめてみるほうが早い部分です。
合わないと感じたら、まず引き算から
新しいものを足すのではなく、今使っているものを一度減らしてみる。この引き算が、いちばん確実な確かめ方です。何種類も同時に使っていると、どれが合っていないのかが分かりません。基本の2つだけに戻して数日過ごし、落ち着くかどうかを見ます。
落ち着いてきたら、1つずつ戻していきます。手間はかかりますが、この方法なら原因がはっきりします。ご相談いただければ、どの順番で戻すとよいかも一緒に考えます。
残暑の八代で、肌がゆらぎやすくなる場面
日中の紫外線が、思っているより残っている
8月も後半になると、夏の盛りは過ぎたと感じる方が多くなります。ところが、日ざしの強さはまだ十分に残っています。買い物や送り迎えの短い時間でも、積み重なれば肌には負担になります。ご来店のときに、ご本人が気づかないうちに焼けていることがよくあります。
短い外出だからと油断しやすいのがこの時期です。帽子や日傘を出しっぱなしにしておく、玄関に日焼け止めを置いておく。この程度の工夫で、うっかり浴びる量はかなり減らせます。
冷房の風が、同じ場所に当たり続けている
車の送風口、職場の席の真上、寝室のエアコン。同じ場所に風が当たり続けると、その部分だけ乾きます。片側の頬だけ調子が悪いという方の話を聞いていくと、車の運転席で風が当たっていたということがありました。
ご自宅や車の中で、どこに風が当たっているかを一度確かめてみてください。向きを少し変えるだけで、翌週には違いを感じる方もいらっしゃいます。化粧品を替えるより先に試せることです。
汗をかいたあとの拭き方で差が出る
八代の夏は、外に出れば汗をかきます。その汗をどう処理するかで、肌の状態は変わります。ハンカチでゴシゴシ拭くと、汗と一緒に必要なものまで持っていかれます。押さえるように当てて、水分だけを移す。この動き方に変えるだけで、夕方のつっぱり方が変わったとおっしゃる方がいます。
汗そのものが悪いわけではありません。かいたあとに放置して乾かすことと、強くこすることが負担になります。この2つを避けるだけで十分です。
畑や屋外の作業がある方は、条件が変わります
八代の平野部では、畑仕事や屋外での作業を日課にされている方が多くいらっしゃいます。この場合、短い外出とはまったく条件が違います。長い時間、日ざしと風と土ぼこりを受けることになり、帰宅したときには表面が乾ききっていることがあります。同じ手入れをしていても、状態が動きやすいのはこのためです。
作業のあとは、まず洗って落とすことを優先してください。汚れが残ったまま化粧水を重ねても、なじみにくくなります。落としてから、いつもより量を多めにつける。この順番だけで、翌朝の違いを感じる方がいらっしゃいます。
お盆の帰省や行事で、生活のリズムが崩れる
この時期は、帰省やご親族の集まりで生活のリズムが乱れる方が多くなります。寝る時間がずれ、食事の時間も普段と変わります。肌の状態はこうした生活の変化を素直に映します。ご自身の手入れが変わっていなくても、肌の反応が変わることがあるのはそのためです。
行事が続く週は、手入れを増やすより、いつもどおりを保つことを優先してください。特別なことをする余裕がない時期に無理をすると、続かなくなります。
化粧品を替える前に確認したい7項目
替える前に、今の使い方を確かめる
肌の調子が悪いと、まず化粧品を疑いたくなります。ただ、替えてしまうと、それまで何が合っていたのかが分からなくなります。まずは今の使い方を確かめてから判断するほうが、遠回りに見えて近道です。
替える前に確認したい7項目
- 化粧水の量は、手のひらにしっかり広がるだけ使えていますか
- つけるときに、叩いたりこすったりしていませんか
- 洗顔のあと、何分以内に次をつけていますか
- 朝と夜で、使うものと手順を変えていませんか
- この2週間で、新しく足したものはありますか
- 冷房の風が、顔の同じ場所に当たり続けていませんか
- 睡眠と食事のリズムは、先月と比べてどうですか
この7項目のうち、思い当たるものが2つ以上ある場合は、化粧品を替える前にそこを整えてみてください。多くの方は、この段階で落ち着いていきます。それでも変わらないときに、初めて中身を見直す順番になります。
当てはまった項目ごとに、やることは1つだけ
思い当たる項目があったとき、いくつも同時に直そうとすると何が効いたのか分からなくなります。当てはまった項目のうち、いちばん気になるものを1つ選んで、そこだけを1週間続けてみてください。量が足りていないなら量だけ、洗顔のあとに時間が空いているなら段取りだけ。1つに絞ると、変化があったときに理由がはっきりします。
1週間で何も変わらなければ、次の項目に移ります。この進め方であれば、遠回りに見えても1か月で3つは確かめられます。まとめて全部変えて分からなくなるより、確実に前に進みます。
量が足りていない方が、いちばん多い
もったいないという気持ちから、化粧水を少しずつ使っている方は多くいらっしゃいます。ところが、量が足りないと表面だけが濡れて、すぐに乾いてしまいます。手のひらに広げてみて、頬全体を包めるくらいの量が目安です。
ご来店のときに実際に手に出していただくと、思っていたより少ないと気づかれる方がほとんどです。同じものを使っていても、量を変えるだけで感じ方が変わることがあります。
洗顔のあと、何分置いているか
顔を洗ったあと、髪を乾かしたり着替えたりしているうちに、5分10分と経ってしまう方がいらっしゃいます。その間に肌の表面は乾いていきます。洗顔の直後に化粧水をつける段取りに変えるだけで、夕方までの持ちが変わったという声をよく聞きます。
順番を入れ替えるだけですので、費用もかかりません。今日から試せることの1つです。
朝と夜で、無理に手順を変えない
朝は簡単に、夜はしっかりと考えている方が多いのですが、敏感になっているときは朝夜で差をつけすぎないほうが安定します。夜だけ何種類も重ねると、その落差が負担になることがあります。
忙しい時期は、朝も夜も同じ形にしておくほうが続きます。続くことが何より大切だと、20年見てきて感じています。
肌の温度に近い32℃という考え方
冷たいものを急につけると、肌がこわばる
冷蔵庫で冷やした化粧水をつけると気持ちがよいものですが、敏感になっているときには向きません。冷たいものが急に触れると、肌の表面がこわばって、なじみにくくなることがあります。ひんやりした感覚と、なじんでいる感覚は別のものです。
手のひらでいったん温めてからつけると、同じ化粧水でも入り方が変わったと感じる方がいらっしゃいます。特別な道具は要りません。手に取って数秒置くだけです。
人の肌の表面は、体温より少し低い
体温は36℃台でも、顔の表面はそれより低い温度です。おおよそ32℃前後といわれます。この温度に近いものを使うという考え方が、32℃という名前の由来になっています。肌にとって落差の小さいものを選ぶという発想です。
難しく考える必要はありません。熱すぎず冷たすぎない状態でつける。その一点を意識するだけで、ご自宅の手入れは変わります。
ご自宅で温度を扱うときの、具体的な目安
温度といっても、道具で測る必要はありません。洗顔のお湯は、手を入れて熱いと感じないくらい。夏場は特に、さっぱりしたくて冷たい水で洗いたくなりますが、敏感になっているときはぬるいと感じる程度で十分です。化粧水は手のひらに出してから数秒置き、冷たさが消えたところでつけます。
この2つを守るだけで、肌に届くときの温度の落差はかなり小さくなります。冷蔵庫から出したばかりのものをそのままつける、熱いシャワーを顔に直接当てる。この2つを避けることのほうが、実は大きな差になります。
朝と夜では、肌の温度も違います
起きたばかりの肌と、入浴のあとの肌では状態が違います。入浴後は表面が温まってやわらかくなっているぶん、水分が飛びやすい時間でもあります。夜は湯上がりから間を置かずにつける、朝は冷たいままつけない。この2点を意識するだけで、1日の終わりの感じ方が変わったとおっしゃる方がいます。
朝と夜で使うものを変える必要はありません。変えるのはつけるまでの間の取り方だけです。手順を増やさずにできることから始めてください。
手のひらを使うと、温度も力加減も整う
コットンを使う方も多いのですが、敏感になっているときは手のひらのほうが向いています。温度が伝わり、力加減も自分で分かるためです。摩擦も少なくなります。
コットンが悪いわけではなく、時期と状態によって使い分けるという考え方です。落ち着いている時期はコットンでも構いません。今の状態に合わせて選んでいただければと思います。
サロンでのお手入れとホームケアの役割は違う
サロンでできることと、ご自宅で続けることは役割が分かれています。サロンは状態を見て整える場所、ご自宅はその状態を保つ場所です。どちらか一方だけでは、間があいたときに戻りやすくなります。
ご来店の間隔があく方ほど、ご自宅での過ごし方が結果を左右します。だからこそ、続けられる範囲の内容をお伝えするようにしています。
自分のための5分を、1日の中に置く
ご褒美は、長さではなく決まった時間で決まる
ご自分のための時間を作りたいとおっしゃる方に、私はいつも5分で十分ですとお伝えしています。30分の時間を探そうとすると、忙しい日は諦めることになります。5分なら、寝る前でも入浴のあとでも作れます。
大事なのは長さではなく、毎日同じ時間に置くことです。決まった時間にあると、探さなくてすみます。探さなくてよいことが、続く理由になります。
ながらで済ませないほうが、気持ちが休まる
スマートフォンを見ながら、テレビを見ながらの手入れは、時間としては同じでも気持ちが休まりません。5分だけ何も見ない時間にしてみてください。肌に触れている感覚に集中すると、その日の状態の変化にも気づきやすくなります。
ご自身の肌の変化に早く気づけるようになると、悪くなる前に手を打てます。これは長く見て大きな差になります。
気づいたことは、手帳の隅に一言だけ残しておくと後で役に立ちます。日付と、感じたことを短く書くだけで構いません。ご来店のときにその一言を見せていただけると、季節ごとの傾向が見えてきます。毎年同じ時期に同じ変化が出ている方は、実際に少なくありません。
続かない日があっても、やめない
忙しい日に手入れができなかったからといって、そこで全部やめてしまう方がいらっしゃいます。1日空いても、次の日に戻せば問題ありません。完璧を目指すほど、途切れたときの反動が大きくなります。
私自身も、疲れた日は最低限で済ませます。20年続けてきて言えるのは、休む日があっても戻れば積み上がるということです。
季節の変わり目に、内容を見直す
9月に入って空気が変わってくると、8月と同じ手入れでは合わなくなることがあります。年に何度か、季節の変わり目に内容を見直す習慣をつけておくと、ゆらぎにくくなります。
ご来店のときに、その時期に合った内容へ組み替えるご提案をしています。ご自宅の手入れについても、遠慮なくご相談ください。
次の一手、パストラルでのケアと相談の仕方
今使っているものを、そのまま持ってきてください
ご相談のときは、今お使いのものを持ってきていただけると話が早く進みます。中身を見て、順番と量を確かめるだけで分かることが多くあります。写真でも構いません。
すべて買い替えていただく必要はありません。今あるものをどう使うかで変えられる部分から、ご提案します。
しみた日のことを、覚えている範囲で教えてください
いつ、どこが、どんなふうにしみたのか。覚えている範囲で構いませんので教えてください。その日の天気や過ごし方まで分かると、原因を絞りやすくなります。細かいメモは要りません。
ご自身では関係ないと思っていることが、手がかりになることがあります。気になったことは何でもお話しください。
八代市からお通いの方へ
八代市からお越しの方は多く、市街地からであれば車で20分ほどの距離です。この時期は、日中の外出が多い方ほど肌の状態が動きます。無理のない間隔でご来店いただき、間はご自宅の手入れでつなぐ形をご案内しています。
涼しくなってからペースを整えるという進め方も可能です。今の生活に合わせた形を一緒に決めていきます。
お仕事や子育ての都合で来られる日が限られている方も多くいらっしゃいます。来られる日が少ないほど、ご自宅での過ごし方が結果を左右しますので、そのぶん内容を絞ってお伝えします。回数が少ないことを気にされる必要はありません。
Q. 敏感肌でもサロンでの手入れを受けられますか。
状態を拝見したうえで、そのときにできる内容をご提案します。赤みが出ている、ひりつくといった状態のときは、まず落ち着かせることを優先し、通常の内容は控えます。無理に予定どおり進めることはいたしません。気になる点は、ご予約のときにお伝えください。
Q. 化粧品をすべて買い替えたほうがよいですか。
その必要はありません。まずは今お使いのものの量と順番、手の動きを見直すところから始めてください。それで落ち着く方が多くいらっしゃいます。見直しても変わらない場合に、初めて中身を検討する順番だとお考えください。
Q. 日に焼けたあとは、いつもと同じ手入れでよいですか。
赤みやほてりが残っているあいだは、いつもと同じ内容をそのまま続けないほうが安心です。落ち着くまでは基本の2つだけに絞り、刺激になりそうなものは休ませてください。数日たっても引かない場合は、ご相談ください。
Q. 手入れの時間が取れない日はどうすればよいですか。
洗ったあとに化粧水をつける、この1つだけでも構いません。できる範囲でつないで、翌日に戻していただければ大丈夫です。何もできない日があっても、そこでやめないことのほうが大切です。
Q. コットンと手のひら、どちらがよいですか。
肌が敏感になっているときは、手のひらのほうが向いています。温度が伝わり、力加減もご自身で分かるためです。落ち着いている時期であればコットンでも構いません。今の状態に合わせて使い分けていただければと思います。
Q. 32℃という数字は何を指しているのですか。
人の顔の表面の温度は、体温よりも低く、おおよそ32℃前後といわれています。その温度に近い状態で肌に触れることで、冷たさや熱さによる落差を小さくするという考え方です。数字そのものを覚えていただく必要はありません。熱すぎず冷たすぎない状態でつける、という一点だけで十分です。
Q. 相談だけでも来店できますか。
ご相談だけでもお越しいただけます。今の状態を拝見して、ご自宅でできることをお伝えするところまでで終わっても構いません。無理におすすめすることはありませんので、気になった段階でお声かけください。
監修
32℃サロンパストラル 代表 南崎 明美
施術歴20年以上。熊本県氷川町でフェイシャル・ボディ・脱毛を提供。肌の状態を丁寧に見極め、個々に合った手技とホームケア指導を組み合わせた施術が特徴。

